●オパールの語源は「ウパーラ(upala)宝の石」の意味するサンスクリット語です。
●古代この石は、「神の石」「希望の石」ともよばれ、エジプトやバビロンでは光と水のお守りとして、そしてギリシャ時代には、未来を予知する宝石とされていました。
●その虹色が浮気心や移り気にたとえられたり不幸なイメージの宝石とされたこともありましたが、オパールは愛とロマンスの象徴「キューピッド・ストーン」です。
●石の意味は無邪気、安楽を表します。
●オパールの魅力は独特な遊色現象ですが、遊色効果がなくても色が綺麗なもの、色が濁っているもの、褐色の母岩のついたものもあります。
1つの石の中で遊んでいる色の分布が平均的で、はっきりしていて色の数が豊富であるほど、宝石としての評価は高いとされていますが、遊色効果をあざやかにするために、底にオニキスやガラスを張り合わせていることがあるので要注意です。
●オパールはシリカという粒子が連なり、その間に水がゼリー状に固まってできています。
その粒子の大きさと水に当たる光線の加減で多彩な色合いが見られるのです。
水分が多い石のため、熱や乾燥によって割れてしまうことがあります。
また多孔質なので、超音波洗浄は禁物です。かえって汚れた水がしみこんで黒ずんでしまうこともあります。
また硬度も低いので、衝撃に弱く、また高温にも弱い石なのでつけている時はもちろん、保管にも気をつけましょう。
●特殊効果を示す宝石として、認知度が高いオパールは、色、透明度、遊色効果の有無や強さにより多くの変種に分かれるが、代表的な変種は大きく6種類に分けられています。
■ブラックオパール
半透明から不透明で、黒やグレイなどの暗い地色に遊色効果を示すオパール。
■ホワイトオパール
半透明-亜半透明で、ホワイトの地色に遊色効果を示すオパール。
■メキシカンオパール
ファイアオパールとも言う。透明から亜透明で、オレンジ、レッド、イエローな
どの地色のオパール。遊色効果の有無は問わない。
■ジェリーオパール
ウォーターオパール、H2Oオパールともいう。透明から亜透明で無色で、遊色が弱い、あるいは無いオパール。
■クリスタルオパール
透明から亜透明で無色で、強い遊色を示すオパール。
■ボルダーオパール
褐色の母岩と共にカットされたオパール。
●類似石として、合成オパール(synthetic opal)、模造オパール(opal simulant/imitation opal/simulated opal)
合成オパール(synthetic opal)は天然オパールと、基本的に同じ化学組成、構造をもつ人造石。京セラ、ギルソンなどが主要な生産者です。
●天然石との鑑別は拡大検査で行います。
模造オパール(opal simulant/imitation opal/simulated opal)は、オパールに外観が類似したものを言います。
合成オパールは天然石と構造、組成が基本的に同一の人造物質を指し模造とは区別しています。
●産出国はオーストラリア、メキシコ、アメリカ、ブラジルなど
硬度:5~6.5
屈折率:1.37-1.47(含水率により異なる 通常1.42-1.43程度)
比重:1.25-2.23(通常2.15程度)